筋肉は運動をやめると脂肪に変わる? やめたあとの体の変化
2026年10月7日
文責: dNAXY neo 編集部(担当ペルソナ: 佐藤 豊)
筋肉と脂肪は別の組織なので、運動をやめても筋肉が脂肪に変わることはありません。やめると筋肉は少しずつ減り、食べる量が運動していたころのままだと脂肪が増えるため、筋肉が脂肪に入れ替わったように見えます。
この記事では、運動をやめたあとに筋肉がどれくらいの早さで減るかと、脂肪が増える理由を説明します。
筋肉と脂肪は、別の組織
筋肉は、縮んで体を動かす組織です。脂肪は、使いきれなかったエネルギーを脂肪の形でためておく組織です。役目も中身も違うので、筋肉の組織がそのまま脂肪の組織になることはありません。
dNAXY neo の結果レポートの「運動アドバイス」の章には、同じ1kgの筋肉と脂肪の大きさを比べた写真が載っています。同じ重さでも、脂肪は筋肉よりかさが大きく、筋肉と脂肪では密度が大きく違います。同じ体重でも、筋肉の量が多い人のほうが引き締まって見えるのはこのためだ、という説明です。
やめると、筋肉は少しずつ減る
結果レポートの「筋肉に関する基礎知識」は、筋肉が大きくなるのは、トレーニングの負荷に体が適応した結果だと説明しています。負荷がなくなれば、その分の筋肉は少しずつ減っていきます。
ただし、数週の休みで大きく減るわけではありません。東京大学のグループは、トレーニングの経験がない若い男性15人に、ベンチプレスを続けてもらいました(Ogasawara ら、2011年)。6週間続けたあとに3週間休んだ人たちも、筋肉の断面積と持ち上げられる重さは目立って減りませんでした。トレーニングを再開すると、筋肉はまた同じように太くなっています。
休みが長くなると、増えた筋肉は元に戻ります。オランダのマーストリヒト大学のグループは、健康な高齢者に24週間の筋トレを行ってもらい、その1年後に35人の体を調べました(Snijders ら、2019年)。
| 1年間の過ごし方 |
24週の筋トレで増えた太ももの筋肉の断面積 |
1年後までの変化 |
| 運動をやめた19人 |
+584mm² |
−579mm² |
| 自分で運動を続けた16人 |
+506mm² |
−309mm² |
やめた人たちは、増えた分とほぼ同じだけ減っていました。自分で運動を続けた人たちも減っていますが、減り方は小さい結果です。
食べる量が同じなら、脂肪が増える
運動をやめると、1日に使うエネルギーが減ります。結果レポートの「参考資料」の章では、1日の総消費エネルギーを、基礎代謝に生活活動強度を掛けて求めます。基礎代謝が1,180kcal の人なら、次のとおりです。
| 生活の様子(結果レポートより) |
生活活動強度 |
1日の総消費エネルギー |
| 軽い筋トレや有酸素運動を週に1〜3日行う |
1.5 |
1,770kcal |
| 座った仕事が中心で、ほとんど運動しない |
1.3 |
1,534kcal |
運動をやめると、この人が1日に使う量は236kcal 少なくなります。筋肉が減る分も加わります。結果レポートの基礎代謝の式は「370+21.6×除脂肪体重」で、筋肉などの脂肪以外の重さが1kg少なくなると、基礎代謝は約22kcal 下がる計算です。
運動していたころと同じ量を食べ続けると、この差が毎日たまります。厚生労働省の健康情報サイト(e-ヘルスネット)の身体活動・運動ガイド2023の情報シートは、体脂肪1kgを減らすために必要なエネルギー量を約7,000kcal としています。1日236kcal の差が30日続けば7,080kcal で、体脂肪1kg分ほどの量です。実際の体重は水分なども含むので、計算どおりには動きません。この数字の考え方は「体脂肪のカロリーは? よく聞く7,200kcal の考え方」で説明しています。
筋肉が減り、同じ時期に脂肪が増えると、体重はあまり変わらなくても体はゆるんで見えます。「筋肉が脂肪に変わった」と言われるのは、この変化のことです。
運動をやめるときは、食べる量も見直す
運動をやめる、または回数を減らすときは、生活活動強度を下げて1日の量を出し直してください。計算の手順は「デスクワークの1日の消費カロリーはどれくらい?計算の仕方」にまとめています。
減らすのは主食や脂質の多い料理にして、たんぱく質の量は保ってください。結果レポートの1日のたんぱく質の目安は、筋肉の付きにくさの危険度ごとに次のとおりです。
| 筋肉の付きにくさ |
1日のたんぱく質 |
体重60kgの場合 |
| 危険度1 |
体重×1.5〜1.75g |
90〜105g |
| 危険度2 |
体重×1.75〜2g |
105〜120g |
| 危険度3 |
体重×2〜2.5g |
120〜150g |
3週間ほどの休みなら、筋肉は大きく減らないという研究があります。忙しい時期が終わったら、軽い負荷から再開してください。再開の進め方は「久しぶりの運動で気をつけること:最初の2週間の進め方」で説明しています。
dNAXY neo の運動メニューは、続けるほど週ごとに少しずつきつくし、4週に1回は軽めの週を入れる組み方です。検査の価格は9,350円(税込・送料込み)で、検体の到着から約2週間で結果レポートが開けます。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立、食事の判定、運動メニューを使えます。
出典
文責
dNAXY neo 編集部(株式会社tatepass)

担当ペルソナ: 佐藤 豊(運動・ダイエット)
運動とダイエットの記事を担当します。続けやすさを優先して、家でできる運動や体重の数字の見方を、研究でわかっている範囲で説明します。
担当ペルソナについて
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