脂肪のつき方は遺伝する?お腹まわりと下半身、遺伝子でわかること
2026年10月7日
文責: dNAXY neo 編集部(担当ペルソナ: 佐々木 英樹)
脂肪がお腹まわりにつくか、腰や太ももにつくかには、性別、年齢、遺伝が関わっています。遺伝子検査でわかるのは生まれ持った遺伝子の型で、今の脂肪がどこについているかは、検査ではわかりません。
この記事では、脂肪のつき方に関わる3つの要素を、公的な資料と研究の数字で順に説明します。最後は、dNAXY neo の結果レポートで脂肪のつき方がどう書かれているかの紹介です。
お腹につくか、下半身につくか
厚生労働省の e-ヘルスネットは、肥満を脂肪のつく場所で2つに分けて説明しています。お腹の筋肉の内側に脂肪が多くたまる「内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)」と、腰まわりや太ももなど下半身を中心に皮下脂肪が多くたまる「皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)」です。同じ BMI でも、どこに脂肪がついているかは人によって違います。
ここでいうリンゴ型と洋ナシ型は体型の分け方で、遺伝子検査の会社が使う「りんご型」「洋なし型」とは別のものです。違いは「りんご型肥満とは?遺伝子検査の「りんご型」とは別のもの」で説明しています。
性別と年齢で、つき方は変わる
e-ヘルスネットの用語辞典では、皮下脂肪型肥満の別名として「女性型肥満」「下半身肥満」が挙げられています。
男性は、お腹の内側に脂肪がつきやすい傾向です。厚生労働省の「健康的な体づくりのための生活習慣見直しノート(男性編)」では、内臓脂肪型肥満は30歳以降で少しずつ増え始め、40歳以上の男性では2人に1人以上が当てはまるとしています。
女性も、閉経の前後でつき方が変わります。米国の研究(Toth ら、2000年)では、閉経して間もない女性28人は、閉経前の女性53人よりお腹の内側の脂肪の面積が49%大きい結果でした。年齢と全身の脂肪の量をそろえて比べても、この差は残っています。更年期のお腹まわりの変化は「更年期にお腹がぽっこりするのはなぜ? 脂肪のつき方の変化」で扱いました。
双子では、脂肪のつき方がよく似ていた
遺伝の影響は、双子の研究で調べられています。カナダのラバル大学の研究グループ(Bouchard ら、1990年)は、一卵性の双子の若い男性12組に、ふだんより1日1,000kcal多く、100日の間に合計84日食べてもらいました。
体重の増え方には、人によって4.3〜13.3kgの幅が出ています。脂肪の増えた量の違いをそろえて比べると、体のどこに脂肪がついたか、お腹の内側の脂肪がどれだけ増えたかは、双子の組の中でとくによく似ていました。組の間の差は、組の中の差の約6倍です。研究者は、脂肪のつき方の違いには遺伝が関わっている可能性が最も高いと結論しています。
脂肪のつき方に関わる遺伝子は、性別で影響が違う
脂肪のつき方に関わる遺伝子の場所は、大規模な研究で探されてきました。国際的な研究グループ(Shungin ら、2015年)は、最大224,459人のデータで、BMI の影響を除いたウエストとヒップの比に関わる場所を49か所見つけています。
このうち20か所は、男性と女性で影響の大きさがはっきり違いました。そのうち19か所は、女性のほうで影響が大きい場所です。脂肪のつき方の性別の違いの一部にも、遺伝子が関わっていると考えられます。
日本人222人の研究で見られた組み合わせの関連
dNAXY neo が調べる3つの遺伝子にも、脂肪のつき方を調べた日本人の研究があります。群馬大学の研究グループ(Tsunekawa ら、2011年)は、日本人222人で ADRB3、ADRB2、UCP1 の型を調べました。
3つの遺伝子で肥満に関連するとされる並びを数えると、4つか5つ持つ人は、0〜3つの人よりウエストとヒップの比が高い結果でした。研究者は、この結果を3つの遺伝子の組み合わせとお腹の脂肪のたまり方の関係として報告しています。
この研究は222人を1回調べたもので、ほかの集団でも同じ結果が出るかはわかっていません。ADRB2 は単独では、日本人4,193人の研究で BMI や肥満との関連が見られませんでした。研究の一覧は「検査結果の根拠」に載せています。ウエストとヒップの比の測り方は「ウエストヒップ比とは? 計算方法と男女の目安、体型との関係」で説明しました。
遺伝子検査でわかること、わからないこと
dNAXY neo の検査で調べるのは、糖質(ADRB3)、たんぱく質(筋肉)(ADRB2)、脂質(UCP1)の3つの項目の遺伝子の型です。結果は項目ごとに危険度1〜3で出ます。
結果レポートの「検査結果」の章には、遺伝子タイプごとに「太り方の特徴」が載ります。たんぱく質(筋肉)が危険度1の結果では、次のとおりです。
| 糖質の危険度 |
脂質の危険度 |
太り方の特徴 |
| 2か3 |
1 |
ぽっこりお腹 |
| 2か3 |
2か3 |
ぽっこりお腹 + 下半身太り |
| 1 |
2か3 |
下半身太り |
| 1 |
1 |
遺伝的な太り方の特徴はない |
これは、同じ遺伝子タイプの人に多いとされる傾向の説明です。その人の脂肪がどこについているかを測った結果ではありません。今の脂肪のつき方は、ウエストとヒップを測ると数字で追えます。
検査の結果の使いどころは、糖質と脂質のどちらを先に控えるかを決めるところです。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定を使えます。
検査を受けるには
dNAXY neo の検査は、綿棒で頬の内側をこすって送る方式です。検体の到着から約2週間で、マイページの結果レポートが開けるようになります。価格は9,350円(税込・送料込み)です。結果レポートの一例は「結果レポートのサンプル」で見られます。
出典
文責
dNAXY neo 編集部(株式会社tatepass)

担当ペルソナ: 佐々木 英樹(遺伝子検査)
遺伝子と遺伝子検査の記事を担当します。検査でわかることとわからないことを分けて、根拠の研究とあわせて説明します。
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