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遺伝子多型と遺伝子変異の違い:結果に「変異」とあったら

2026年10月7日

遺伝子の並びの個人差のうち、集団の中で一定の割合の人が持つものを多型、まれな変化を変異と呼び分けることが多いです。割合の線としてよく使われるのは1%で、それ以上の人に見られる違いが多型にあたります。

ダイエットの遺伝子検査で読むのは、持つ人が多いありふれた多型です。結果の説明に「変異」とあっても、珍しい変化や病気を指す言葉として読む必要はありません。

多型と変異の呼び分け

米国の専門の学会が2015年にまとめた、遺伝子の個人差の読み方の指針(Richards ら、Genet Med 2015年)では、2つの言葉を次のように説明しています。

言葉 英語 指針での説明
変異 mutation DNA の並びの、永続的な変化
多型 polymorphism 頻度が1%を超える個人差

米国国立がん研究所(NCI)の遺伝学の用語集では、多型は「ありふれた個人差」で、「ありふれた」の目安は集団での頻度1%以上です。米国国立医学図書館の MedlinePlus も、一塩基多型(SNP)として扱う違いを、集団の1%以上の人に見られるものとしています。

1%は定義の一例で、言葉の使い分けは分野や文献によって違います。SNP の基本は「遺伝子多型(SNP)とは?人による小さな違いをわかりやすく」で説明しています。

「変異」は病気という意味ではない

変異という言葉には、悪い変化という印象がつきがちです。NCI の用語集も mutation の否定的な響きを認めたうえで、変異の影響には有害なもの、有益なもの、どちらでもないものがあると書いています。

MedlinePlus は、以前は gene mutation(遺伝子変異)と呼んでいた変化を、今は gene variant と呼ぶほうが正確だとしています。DNA の変化が、いつも病気を起こすわけではないためです。目の色、髪の色、血液型のような人による違いも、こうした変化から生まれます。

Richards らの指針も、mutation と polymorphism の2語は誤解を招きやすいとして、どちらも variant に置き換えるよう勧めています。病気との関わりを表す言葉は、次の5段階です。

段階 英語
病気の原因になる pathogenic
病気の原因になる可能性が高い likely pathogenic
意義がはっきりしない uncertain significance
影響がない可能性が高い likely benign
影響がない benign

ありふれた多型も「変異」と書かれてきた

言葉の置き換えが勧められる前の論文では、ありふれた多型にも mutation が使われてきました。dNAXY neo の「検査結果の根拠」のページに載せた Shiwaku ら(2003年)の研究もその1つです。抄録では、ADRB3 の Trp64Arg を「Trp64Arg mutation」と書き、日本人では比較的よく見られる、と説明しています。

同じ多型を、Kurokawa ら(2001年)の解析は polymorphism と呼んでいます。この解析は、日本人の35の研究グループ、計6,582人のデータをまとめたものです。Arg を1つ以上持つ人は2,316人で、全体の約35%でした。同じ違いを「多型」と呼ぶ論文も、「変異」と呼ぶ論文もあるということです。

結果レポートの「変異」の読み方

dNAXY neo の結果レポートの「遺伝子検査について」の章でも、塩基の並びが通常と違う場合を「変異している」と書いています。同じ文には「遺伝的に劣っているという訳ではありません」という添え書きがあります。

この章の「変異」が指すのは、3つの遺伝子それぞれの決まった1か所で、肥満に関連するとされる並びを持っているかどうかです。両親から受け継いだ2つのうち、その並びをいくつ持つかで、危険度1〜3が決まります。

肥満に関連するとされる並びの数 結果レポート
0個 危険度1
1個 危険度2
2個 危険度3

3つの遺伝子で読む場所は、どれも1%の線を大きく超える多型です。米国国立生物工学情報センター(NCBI)の dbSNP に載る日本人約3万8千人分のデータでは、ADRB3 の Arg の並びが約19%、UCP1 の G の並びが約49%を占めています。危険度は、糖質や脂質を控える度合いと、たんぱく質をとる量の目安に使います。

病気の原因になる変異を調べる検査とは別のもの

病気の原因になる変異を調べる検査は、医療機関で、医師の説明を受けながら受けるものです。dNAXY neo の「検査の説明と同意事項」には、「この検査は、医学的な判断ではありません。」と書いています。2つの検査の違いは「病気のリスクを調べる遺伝子検査とダイエットの検査の違い」にまとめました。

3つの多型を調べるには

dNAXY neo の検査は、綿棒で頬の内側をこすって送る方式です。検体の到着から約2週間で、ADRB3、UCP1、ADRB2 の3つの項目の危険度が結果レポートに載ります。価格は9,350円(税込・送料込み)です。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定を使えます。結果レポートの一例は「結果レポートのサンプル」で見られます。

出典

ダイエット遺伝子検査+30日プログラム

9,350円(税込・送料込み)

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