DNA・遺伝子・染色体・ゲノムの違いをわかりやすく
2026年10月7日
文責: dNAXY neo 編集部(担当ペルソナ: 佐々木 英樹)
DNA は遺伝の情報を書いた物質で、遺伝子は DNA のうち、たんぱく質の作り方などが書かれた区間です。染色体は DNA がたんぱく質に巻きついてたたまれたもので、ゲノムは1人分の DNA の情報の全体を指します。
この記事では4つの言葉を順に説明し、遺伝子検査がゲノムのどこを読むのかも紹介します。
4つの言葉の関係
米国国立医学図書館の MedlinePlus と、米国国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の用語集の説明をもとに、4つの言葉を表にまとめました。
| 言葉 |
何を指すか |
人の場合 |
| ゲノム |
1つの細胞にある DNA の情報の全体 |
核の中の23組の染色体と、ミトコンドリアの小さな染色体 |
| 染色体 |
DNA がたんぱく質に巻きついてたたまれたもの |
23組、46本 |
| 遺伝子 |
DNA のうち、たんぱく質の作り方などが書かれた区間 |
たんぱく質を作る遺伝子は約19,900 |
| DNA |
4種類の塩基の並びで情報を書いた物質 |
約30億の塩基 |
dNAXY neo の結果レポートの「遺伝子検査について」の章でも、細胞の核の中に染色体があり、染色体の中の DNA の一部が遺伝子だと説明しています。
DNA は4種類の塩基で書かれた情報
MedlinePlus によると、DNA の情報は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類の塩基の並びで書かれています。A は T と、C は G と組になり、この組が塩基対です。
人の DNA は約30億の塩基でできていて、その99%以上は誰でも同じ並びです。残りのわずかな違いが、体質などの個人差のもとになります。DNA の大部分は細胞の核にあり、ミトコンドリアにあるのはごく一部です。
遺伝子は DNA の中の区間
遺伝子は、長い DNA のうち、特定のたんぱく質の作り方が書かれた区間です。ほかの遺伝子のはたらきを調節する遺伝子もあります。MedlinePlus は、遺伝子の長さは数百塩基対から200万塩基対を超えるものまでさまざまだと説明しています。
DNA を1冊の長い本にたとえると、遺伝子は本の中の1つの段落です。段落のあいだには、たんぱく質の作り方を書いていない部分がたくさんあります。遺伝子がたんぱく質を作るしくみは「遺伝子とは何か、簡単に:体の部品を作る設計図のはたらき」、遺伝子の数は「ヒトの遺伝子はいくつある?遺伝子検査で調べるのはそのごく一部」で扱っています。
染色体は DNA をたたんだもの
細胞の核の中で、DNA はヒストンというたんぱく質に何重にも巻きついて、糸のような形にたたまれています。これが染色体です。細胞が分かれるときにさらに固くたたまれ、顕微鏡で見えるようになります。
人の細胞にある染色体は23組、合わせて46本です。そのうち22組は男女で同じ形の常染色体で、大きさの順に1番から22番まで番号が付いています。残りの1組は性染色体で、女性は X を2本、男性は X と Y を1本ずつ持ちます。
遺伝子が載っているのは、どれかの染色体の決まった場所です。dNAXY neo が調べる3つの遺伝子の場所は、米国国立生物工学情報センター(NCBI)の遺伝子データベースで次のように確かめられます。
| 遺伝子 |
載っている染色体 |
結果レポートの項目 |
| ADRB3 |
8番 |
糖質 |
| UCP1 |
4番 |
脂質 |
| ADRB2 |
5番 |
たんぱく質(筋肉) |
染色体が2本で1組になっているのは、両親から1本ずつ受け継ぐためです。受け継ぎ方は「遺伝の仕組みをわかりやすく:遺伝子を両親から1つずつ受け継ぐ」で説明しています。
ゲノムは1人分の情報の全体
NHGRI の用語集では、ゲノムを「細胞にある DNA の指示の全体」と定義しています。人では、核の中の23組の染色体と、ミトコンドリアにある小さな染色体がゲノムです。遺伝子のあいだの部分も含みます。
人のゲノムの並びを読む国際的な計画(ヒトゲノム計画)は、2003年にほぼすべての並びを読み終えたと発表しました。読み残していた約8%の部分は、2022年に Science 誌に載った研究(Nurk ら)で埋められ、全体で約30億5,500万塩基対の並びが示されています。
遺伝子検査は、ゲノムの決まった場所だけを読む
遺伝子検査の多くは、約30億の塩基を全部読むわけではありません。目的に合わせて、人によって並びが違う場所のうち、決まった場所だけを読みます。
dNAXY neo の検査で読むのは、肥満に関連するとされる3つの遺伝子の、それぞれ1か所です。
| 遺伝子 |
読む場所の番号 |
結果レポートの項目 |
| ADRB3 |
rs4994 |
糖質 |
| UCP1 |
rs1800592 |
脂質 |
| ADRB2 |
rs1042713 |
たんぱく質(筋肉) |
rs で始まる番号は、NCBI のデータベース dbSNP が、個人差のある場所ごとに付けた番号です。3か所それぞれの並びは、結果レポートでは項目ごとの危険度1〜3として載ります。読む手順は「遺伝子検査のしくみ:綿棒の細胞から結果が出るまで」、3か所を選んだ根拠の研究は「検査結果の根拠」のページにあります。
自分の3つの遺伝子を調べるには
dNAXY neo の検査は、綿棒で頬の内側をこすって送る方式です。検体の到着から約2週間で、3つの項目の危険度が結果レポートに載ります。価格は9,350円(税込・送料込み)です。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定を使えます。結果レポートの一例は「結果レポートのサンプル」で見られます。
出典
文責
dNAXY neo 編集部(株式会社tatepass)

担当ペルソナ: 佐々木 英樹(遺伝子検査)
遺伝子と遺伝子検査の記事を担当します。検査でわかることとわからないことを分けて、根拠の研究とあわせて説明します。
担当ペルソナについて
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