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日本人女性の遺伝子と体重の研究:閉経の前と後で何が違うか

2026年10月7日

閉経前後の日本人女性76人の研究では、ADRB3 の型を持つ人は、3か月の食事と運動の指導で体重が減りにくい結果でした。日本人女性312人の研究では、UCP1 の型を持つ閉経前の女性で、BMI と4年間の体重の増え方が大きく、閉経後の女性では BMI の差が見られませんでした。

どちらも人数の限られた研究で、年齢や閉経の前後で結果が変わりうることがわかっています。この記事では、2つの研究の中身を PubMed の抄録で確かめ、数字とともに紹介します。

閉経前後の女性76人:ADRB3 の型と3か月の指導

Shiwaku ら(2003年)は、閉経前後の女性76人に、3か月間、食事と運動を組み合わせた指導を行いました。参加者の平均年齢は54.7歳、BMI は21.0〜33.0の範囲です。

ADRB3 の Trp64Arg という型を持つ人と持たない人で、3か月の変化を比べた結果は次のとおりです。

型を持たない人 型を持つ人
体重が減った人の割合 69% 48%
体重の変化(平均) -0.74kg -0.01kg

指導を始める前の時点では、体重、体脂肪、ウエスト、安静時のエネルギー消費量に、型による差はありませんでした。研究者は、この型は指導による減量の難しさと関連すると結論しています。

ただし、体重の変化の差は1kgに満たない幅です。また、別の日本人37人の研究(Kuriyama ら、2008年)では、6か月の指導で、型の有無による体重の減り方の差は見られていません。ADRB3 の研究の全体は「ADRB3(β3アドレナリン受容体)遺伝子とは?肥満との関係」で説明しています。

女性312人:UCP1 の型と4年間の体重

Matsushita ら(2003年)は、日本人女性312人の UCP1 と ADRB3 の型を調べ、4年後の変化も追いました。UCP1 で調べたのは -3826A>G という型で、G を持つ人と持たない人を比べています。

対象 G を持つ人の結果
閉経前の女性(99人) BMI と、4年間の体重の増え方が大きかった
閉経後の女性(182人) BMI などの差は見られなかった

閉経後の女性では、体重ではなく血液の中性脂肪と HDL コレステロールの4年間の変化に差が出ていました。同じ研究で調べた ADRB3 の型は、これらの値と目立った関係がありませんでした。

同じ型でも、閉経の前と後で体重との関連の見え方が違った理由は、この研究では調べていません。UCP1 のはたらきは「UCP1 遺伝子とは?熱をつくるたんぱく質のはたらき」に書きました。

2つの研究を読むときに気をつけること

研究の人数は76人と312人で、閉経前の女性に絞ると99人です。研究の数も少なく、ほかの研究で同じ結果が確かめられているわけではありません。

研究の種類も違います。76人の研究は、指導をしてその後の変化を比べる研究で、312人の研究は、もともとの型と体重の関係を調べて4年間の変化を追った研究です。どちらの研究の結果も、型を持つ人の集団と持たない人の集団を平均して比べた違いです。

日本人の研究を3つの遺伝子で一覧にした「日本人の肥満と遺伝子の研究:3つの遺伝子でわかっていること」も参考にしてください。男性を対象にした研究は「男性もダイエットの遺伝子検査は役立つ?日本人男性の研究」で紹介しています。

結果レポートでの扱い

dNAXY neo の結果レポートでは、ADRB3 の結果を「糖質での太りやすさ」、UCP1 の結果を「脂質での太りやすさ」として、危険度1〜3で示します。食事の目安は、危険度1から順に「いつもどおり」「ややひかえめ」「ひかえめ」です。

研究で見られた差は小さいので、結果は、糖質と脂質のどちらを先に控えるかを決める目安として使います。料理の辞書で主菜を比べると、脂質の差がはっきりします。

料理(1人分) カロリー 脂質 炭水化物
鶏の唐揚げ 326kcal 24.2g 9.8g
鮭のクリーム煮 335kcal 20.6g 16.0g
鮭のホイル焼き 183kcal 8.4g 5.4g
鮭のレモン蒸し 169kcal 4.7g 5.5g

脂質の危険度が高い人の目安は、揚げ物やクリーム煮を蒸し物や焼き物に替える選び方です。

検査は、綿棒で頬の内側をこすって送る方式です。検体の到着から約2週間で、マイページの結果レポートが開けるようになります。価格は9,350円(税込・送料込み)で、結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定も使えます。

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