遺伝子検査の検体はよく乾かして送る:カビを防ぐ返送の注意
2026年10月7日
文責: dNAXY neo 編集部(担当ペルソナ: 佐々木 英樹)
採った綿棒を湿ったまま送ると、届くまでの間にカビが生えたり腐敗したりして、判定できないことがあります。採取のあとは、綿棒がどこにも当たらないようにして、よく乾かしてから返送してください。
dNAXY neo の「検査の説明と同意事項」では、カビと腐敗を、判定できない原因の2番目に多いものとして載せています。この記事では、乾かす理由と、乾かすときの注意を説明します。
判定できない原因の2番目がカビと腐敗
検査の説明と同意事項に載っている、判定できないことがある場合は、多い順に次のとおりです。
| 順 |
判定できない原因 |
防ぎ方 |
| 1 |
検体の量が少ない |
頬の内側をしっかりこする |
| 2 |
カビが生えた、腐敗した |
どこにも当たらないようにして、よく乾かしてから返送する |
| 3 |
食べかすが付いている |
食事の後を避け、口をすすいでから採る |
ほかの原因と防ぎ方は「遺伝子検査が判定できないのはなぜ?失敗の主な原因」で説明しています。この記事で扱うのは2番目の原因です。
湿った検体で、なぜ判定できなくなるのか
頬の内側をこすった綿棒には、はがれた細胞と一緒に、口の中の水分も付きます。検査機関が DNA を取り出すのは、綿棒に付いたこの細胞からです。水分が残ったまま封をすると、ポストに入れてから検査機関に届くまでの間に、カビなどの微生物が増えることがあります。
湿気と DNA の傷み方の関係は、法医学の研究で調べられてきました。コペンハーゲン大学法医学研究所の Dissing ら(2010年)は、乾かした血液のしみを、湿度と温度を変えた条件に置いて、DNA が読めるかを確かめています。
| 置いた条件 |
結果 |
| 湿度50%、80%、93%(室温と35℃) |
微生物は増えず、1年たっても長い DNA の断片を読めた |
| 湿度100% |
しばらくすると微生物が増え、DNA の残り方が悪くなった |
著者らは、湿度100%で DNA が傷みやすかった理由として、微生物が増えたことを挙げています。乾いた状態なら、ふつうの気候で DNA が長く残るという結論です。
この研究で調べたのは血液のしみで、頬の細胞の綿棒ではありません。それでも、水分が多いと微生物が増えて DNA が傷みやすいという点は、綿棒を乾かして送る理由と同じ方向の結果です。
乾かすときの注意
乾かすときに守るのは、綿棒がどこにも当たらないようにすることです。検査の説明と同意事項には、乾かし方としてこの1点が書かれています。
キットの説明書「遺伝子サンプルの採り方」にも、綿の部分の扱いについて注意が書かれています。
| 説明書の注意 |
中身 |
| 綿の部分に触れない |
綿棒の綿の部分(先の部分)には、触れないようにする |
| 落とした綿棒は使わない |
容器から取り出すときに床などに落とした綿棒は捨て、新しい綿棒を使う |
| 検体の量 |
頬の粘膜の量が少ないと正しく解析できず、採り直しになることがある |
綿の部分は、頬の内側を10〜20回ほどこすって細胞を付けたところです。乾かしている間も、その部分に指やほかの物が触れないようにしてください。採り方の手順は「遺伝子検査キットのやり方:綿棒で頬の内側をこする手順」にまとめました。
封をする前に確かめること
返送する前に、次のことを見直してください。
- 綿棒が、よく乾いているか
- 説明書のとおり、綿棒を容器に戻し、キャップをしっかり閉めたか
- 解析依頼書・同意書に、検査を受ける本人が記入したか
- 綿棒と解析依頼書のバーコードの番号が一致しているか
4つ目は、返信用の封筒のチェック欄に書かれている確認です。返信用の封筒は切手が貼ってあり、郵便料金は当社の負担です。封の仕方と書類の書き方は「遺伝子検査キットの返送のしかた:同意書と封筒、郵便料金」で説明しています。
検体を返送したあとは、検査を始めるため返金できません。湿ったまま送ってしまわないように、封をする前に綿棒の状態を見てください。
判定できなかったとき
カビなどで判定できなかったときは、同じ検体でもう一度検査します。この再検査は1回まで無料です。それでも判定できなかった場合は、新しいキットでの検査を4,500円(送料・税込)でお受けします。費用と流れは「判定できなかったときの再検査:同じ検体と新しいキット」をご覧ください。
検査の流れと費用
dNAXY neo の検査では、ADRB3、UCP1、ADRB2 の3つの遺伝子を調べ、糖質、脂質、たんぱく質(筋肉)の項目ごとに危険度1〜3で結果を出します。検体の到着から約2週間で、マイページの結果レポートが開けるようになります。価格は9,350円(税込・送料込み)です。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定を使えます。
出典
- Dissing J, et al. Exploring the limits for the survival of DNA in blood stains. J Forensic Leg Med. 2010;17(7):392-6.(PubMed 20851360)
文責
dNAXY neo 編集部(株式会社tatepass)

担当ペルソナ: 佐々木 英樹(遺伝子検査)
遺伝子と遺伝子検査の記事を担当します。検査でわかることとわからないことを分けて、根拠の研究とあわせて説明します。
担当ペルソナについて
ダイエット遺伝子検査+30日プログラム
9,350円(税込・送料込み)
検査の内容を見る
「判定できないとき」の記事をすべて見る(3本)