親が太っていると子どもも太る?肥満の遺伝と家庭の食事
2026年10月7日
文責: dNAXY neo 編集部(担当ペルソナ: 佐々木 英樹)
親が太っていると、子どもも大人になってから太りやすい傾向が研究で見られます。体格には遺伝の影響があり、親子は遺伝子の半分を共有しているうえに、同じ食卓で同じものを食べているためです。
遺伝子は変えられませんが、家庭の食事は変えられます。この記事で扱うのは、親と子の体格の関係を調べた研究、親子で共有する遺伝子と食事、親が自分の食事から見直す方法です。
親と子の体格の関係を調べた研究
親の体格と子どもの将来の体格の関係を調べたものに、米国の研究(Whitaker ら、1997年)があります。1965〜1971年に生まれた854人の身長と体重の記録と、その親の記録を照らし合わせた研究です。
21〜29歳の時点で、854人のうち135人(16%)が肥満でした。子どものころ肥満だったかどうかを差し引いて比べても、親の一方が肥満の人は、大人になってから肥満になる見込みが高い結果です。著者らは、10歳未満の子どもでは、親の肥満が大人になってからの肥満の危険を2倍以上にすると結論づけています。
この研究で見ているのは、親が肥満かどうかと子の将来の体格の関係です。遺伝によるものか、家庭の食事によるものかは、この研究だけでは分けられません。
親子は、遺伝子の半分を共有する
子どもは、同じ遺伝子を母親と父親から1つずつ受け継ぎます。親から見ると、自分の持つ2つのうちの1つを子に渡していることになります。親子が遺伝子の半分を共有すると言われるのは、このためです。
dNAXY neo の検査で調べる3つの遺伝子でも、受け継ぎ方は同じです。
| 項目 |
遺伝子 |
子が受け継ぐもの |
| 糖質 |
ADRB3 |
母親から1つ、父親から1つ |
| 脂質 |
UCP1 |
母親から1つ、父親から1つ |
| たんぱく質(筋肉) |
ADRB2 |
母親から1つ、父親から1つ |
親が持つ2つのうちどちらを渡すかは、子ども1人ごとに決まります。親の結果から子の結果がどこまで読めるかは「親子で遺伝子検査の結果は同じになる?受け継ぎ方から考える」で説明しています。
同じ食卓の環境も、親子で共有する
dNAXY neo の結果レポートでは、肥満の遺伝的要因は30〜70%と言われていると紹介しています。そのうえで、家族に肥満の人が多いのは、生活習慣や食習慣が近いことも理由の1つだと説明する内容です。
家族は、同じ献立を同じ量の感覚で食べます。どの料理がよく食卓に出るか、ごはんをどれだけ盛るか、揚げ物が週に何回出るかは、食事を作る人の習慣で決まります。こうした習慣は、家族で話し合って変えられるところです。
親が、自分の食事から見直す
家族の定番の料理を、似た料理に替えるだけでも中身は変わります。料理の辞書の1人分の値で比べると、次のとおりです。
| 料理 |
エネルギー |
たんぱく質 |
脂質 |
炭水化物 |
| ハンバーグ |
361kcal |
22.4g |
25.1g |
16.9g |
| 豆腐ハンバーグ |
260kcal |
19.0g |
16.4g |
12.0g |
| カレーライス |
613kcal |
19.1g |
19.4g |
99.6g |
| 肉じゃが |
343kcal |
15.0g |
15.1g |
42.4g |
| ごはん |
234kcal |
3.8g |
0.5g |
55.7g |
ハンバーグを豆腐ハンバーグに替えると、1人分で脂質が約9g、エネルギーが約100kcal減ります。カレーライスの炭水化物は、ごはん1人分より約44g多い値です。カレーの日に親の皿のごはんを少なめに盛れば、家族と同じ献立のまま炭水化物を調整できます。
どこから見直すかは、親自身の遺伝子タイプで決めると迷いません。糖質の危険度が高い親はごはんの量から、脂質の危険度が高い親は揚げ物やひき肉料理から見直します。家族と同じ食卓での量の分け方は「ダイエット中も家族と同じ食事でいい?取り分けと量の分け方」にまとめました。
子どもの体型が気になるときは
dNAXY neo の検査を受けられるのは18歳以上の方です。子どもの体型や食事の量が気になるときは、小児科に相談してください。親の結果レポートの目安は、検査を受けた大人のためのものです。子どもの検査についての考え方は「子どもに遺伝子検査は受けさせられる?体質や才能の検査の注意」で扱っています。
親が自分の遺伝子タイプを知りたいときに使えるのが、dNAXY neo の検査です。価格は9,350円(税込・送料込み)です。綿棒で頬の内側をこすって送ると、検体の到着から約2週間で結果レポートが開けるようになります。結果が出た日から30日間は、遺伝子タイプに合わせた1週間の献立と食事の判定を使えます。結果レポートの一例は「結果レポートのサンプル」のページです。
出典
- Whitaker RC, et al. Predicting obesity in young adulthood from childhood and parental obesity. N Engl J Med. 1997;337(13):869-73.(PubMed 9302300)
文責
dNAXY neo 編集部(株式会社tatepass)

担当ペルソナ: 佐々木 英樹(遺伝子検査)
遺伝子と遺伝子検査の記事を担当します。検査でわかることとわからないことを分けて、根拠の研究とあわせて説明します。
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